2021/05/24 18:54

一般家庭ではあまりさびを落とす事は少ないと思いますが、さびを落とすやり方は様々です。


例えば、工場でのさび落とし方法としては、砥石を使って研磨したり、サンダーで削ったり、ショットブラストという小さな砂粒のようなものをぶつけて落としたりします。

工場と一言に行っても様々な工場がある為、鉄工所は鉄工所のやり方、メッキ屋はメッキ屋のやり方など多種多様のさび落としが方法があります。

上記の様に物理的にさびを取るやり方もあれば、ケミカル品を使って化学的にさびを取るやり方もあります。

ケミカル品のさび落としも様々な方法があります。

工場で使用される代表的なさび落としのケミカル品は、硝酸やリン酸を用いた酸性除錆剤です。

特にリン酸が多いように思うのですが、さび落としの能力としては非常に高く、数分浸漬して軽くブラッシングすると表面に乗っている赤さびはあっという間に除去できます。

その代わり人体面や環境面にあまり良くないせいか、ホームセンターなどで市販されているのを見たことがありません。

一方、ホームセンターなどでよく見られるさび落とし剤は、中性除錆剤が多いと思われます。

代表的な商品としては、ネジザウルスリキッドがあります。

中性除錆剤のメリットは、酸性除錆剤よりも安心・安全に使用できるところですが、さび落としの能力は酸性の物と比べて低いです。

市販されているネジザウルスリキッドはスプレータイプですが、工場で使用される中性除錆剤は原液もしくはエアゾールになっている物が多いです。

まとめると、

酸性除錆剤=よくさびが落ちるが、人体面・環境面にあまり配慮していない

中性除錆剤=さびが落ちづらいが、人体面・環境面に配慮している

ということになります。

なんでもそうですが、片方を取れば片方を妥協するのが物ではないかと思いますが、ある意味では、ユーザー側がどのような用途で購入するのかを適切に選択するのが重要になります。

例えば、銅のさびである緑青(ろくしょう)は、酸性除錆剤では除去しづらいです。

銅に相性がいいのは、チオグリコール酸アンモニウムが使用されている中性除錆剤が非常に有効的です。

このように、ケミカル品は特にそれぞれの用途に応じて購入する事をおススメします。

キック㈱では、ケミカル品に関するご質問を頂ければ、ご回答させて頂きます。

Twitter@kic6592もやってますので、是非のぞいてみてください。